敬老の日に花のリースを。おじいちゃん・おばあちゃんに贈る枯れないギフト

「施設に入っている祖母に花束を送ったら、受け取ってもらえなかったんです」

昨年の9月、マルシェのブースで50代の女性からこんな相談を受けました。敬老の日の花のプレゼントにと、特別養護老人ホームに入居中のおばあさまへ花束を手配したところ、施設の規則で生花の持ち込みは不可。花瓶の水の衛生管理が難しいから、という理由だったそうです。

「花が大好きな祖母なのに、花を贈れないなんて」と、その方は本当に残念そうでした。

でも、方法はあります。敬老の日にこそ、枯れない花のリース。水も花瓶もいらず、壁に掛けるだけで飾れるので、施設のお部屋とも相性がいいんです。

この記事では、敬老の日に枯れない花のリースを贈るための知識を全部まとめました。生花・プリザーブド・ドライ・アーティフィシャルの比較から、施設への持ち込み事情、花言葉と選び方まで。リース専門店として、マルシェで実際に聞いてきたシニア世代の声も交えてお話しします。

目次

敬老の日とリースの相性

リースの輪が意味する「終わりのない円」

リースの丸い形には、西洋で古くから伝わる意味があります。始まりも終わりもない円、つまり「永遠」の象徴。家族の幸福や健康を願って、玄関に飾られてきました。

「いつまでも元気で長生きしてね」。敬老の日に伝えたいこの願いと、終わりのない円の意味。ぴったり重なります。花束は渡した瞬間がピークで、あとは枯れていくのを見守るだけ。リースは飾ったその日から、ずっと想いを掛けておける贈り物です。

この「永遠の輪」という意味は、結婚祝いのギフトとしても選ばれてきた理由でもあります。詳しくは結婚祝いに枯れない花のリースをの記事にまとめているので、意味の背景が気になる方はどうぞ。

敬老の日の由来と今年の日付

敬老の日の始まりは1947年、兵庫県の小さな村で開かれた「としよりの日」だと言われています。「お年寄りを大切にし、知恵を借りて村づくりをしよう」という趣旨の敬老会。これが全国に広がり、1966年に国民の祝日になりました。

2003年からはハッピーマンデー制度で9月の第3月曜日に。毎年日付が変わるので、うっかり忘れやすい祝日です。2026年の敬老の日は9月21日(月)。手配は前の週までに済ませておくと安心です。

秋の花材とリースの季節感

9月のリースには、秋の花がよく似合います。敬老の日の定番といえばリンドウ。あの深い青紫は秋にしか出せない色です。リンドウの根は「竜胆(りゅうたん)」という生薬として使われてきた歴史があって、健康長寿の願いを込める花としても筋が通っています。

ベルベットのような質感のケイトウ、野ばらの実やペッパーベリーといった実ものを合わせると、一気に実りの秋の顔になります。お花でござるで秋によく作るのは、オレンジやテラコッタを主役にした暖色のリース。夕焼けみたいな色合いは、シニア世代のお部屋を明るく、あたたかく見せてくれます。

敬老の日の枯れない花4種類の比較

生花・プリザーブド・ドライ・アーティフィシャルの比較表

「枯れない花」とひとくちに言っても、種類によって性質はかなり違います。シニア世代への贈り物という視点で、7つの軸で比較しました。

生花プリザーブドフラワードライフラワーアーティフィシャルフラワー
手入れ毎日の水替え・花がら摘み不要不要(湿気に注意)不要(ほこり払い程度)
寿命1〜2週間1〜2年数ヶ月〜1年数年、色褪せしにくい
水やり必要不要不要不要
アレルギー花粉の心配ありほぼなし崩れた花の粉が舞うこともなし
重さ・強度花瓶込みで重い軽いが繊細非常に軽いが崩れやすい軽くて丈夫
縁起良いが枯れる良い気にする方もいる枯れないので心配なし
価格帯手頃〜高価やや高め手頃幅広い

シニア世代への贈り物で重みを持つのは、手入れ・アレルギー・強度の3つ。ここが揃うのはアーティフィシャルフラワーです。

ドライフラワーの縁起とアーティフィシャルという答え

ドライフラワーはおしゃれで人気がありますが、敬老の日にはひとつだけ気をつけたい点があります。縁起です。

風水では「枯れた花は陰の気を呼ぶ」とされていて、飾り物として気にする方が一定数います。若い世代なら「気にしない」で済む話でも、贈る相手は人生の先輩。長寿を願う日に「枯れた花」と受け取られる可能性は、避けておきたいところです。

アーティフィシャルフラワーは枯れていません。ポリエステルやシルクで精巧に作られた、いわば「満開のまま時間が止まった花」。縁起の心配なく、長寿の願いをまっすぐ届けられます。百貨店のギフト売り場でも長寿祝いとして正式に扱われている花材なので、格の面でも安心です。

ソラフラワーという第3の選択肢

もうひとつ、お花でござるがおすすめしたいのがソラフラワーです。東南アジアで育つ「ソラ」という植物の茎を薄く削いで、花の形に仕立てた天然素材の花。造花の丈夫さと、自然素材ならではの木のぬくもりを両方持っています。

「造花はちょっと味気ない気がする」という方にこそ響く素材です。詳しくはソラフラワーとは?の解説記事と、ソラフラワーはギフトに最適?の記事をどうぞ。

敬老の日の花のプレゼント事情

水やり・水替えという見えない負担

マルシェに出店していると、70代くらいのお客さまとお話しする機会がたくさんあります。あるとき、リースを眺めていた女性がぽつりとこぼした一言が忘れられません。

「お花は大好きなんだけどね、花瓶の水替えが最近おっくうで。いただいても、正直ちょっと困っちゃうこともあるのよ」

贈る側は良かれと思って花束を選ぶ。でも受け取った側には、毎日の水替え、花瓶洗い、萎れた花の始末という仕事が発生します。夏場は水がすぐ濁るので、なおさら。この「見えない負担」は、贈る側からはなかなか気づけません。

リースなら壁に掛けるだけ。水も花瓶もハサミもいりません。「きれいね」と眺める楽しみだけを渡せます。

老人ホーム・介護施設への花の持ち込みルール

冒頭の相談のように、生花の持ち込みを制限している施設は実際に多いです。理由は主に3つ。花瓶の水が腐って雑菌が繁殖する衛生面、花粉によるアレルギーや誤飲のリスク、そして職員さんが入居者全員の花の世話まで手が回らないという現実です。

一方、アーティフィシャルフラワーは水を使わないので、持ち込みを認めてもらえるケースが多くなります。お花でござるのお客さまでも「造花なら大丈夫と言われたので」とリースを選ばれた方が何人もいらっしゃいます。

それでも施設ごとにルールは違うので、贈る前に必ず施設へ確認してください。「壁に掛けるタイプの造花のリースを贈りたい」と具体的に伝えると、話が早いです。

アレルギー・香り・重さへの配慮

年齢を重ねると、花粉や強い香りに敏感になる方が増えます。生花のユリは香りが強く、同室の方への影響も気になるところ。アーティフィシャルフラワーは花粉ゼロ・無香なので、この心配がありません。

重さも大事です。落ちてきたときにケガをしない軽さかどうか。お花でござるのリースは軽量の土台を使っているので、万一落ちても安全な重さに収まっています。壁に穴を開けられないお部屋なら、ドアハンガーや粘着フックで掛けられる重さかどうかも確認ポイントです。

敬老の日リースの選び方

花の色と花言葉の早見表

贈る相手や節目に合わせた色選びの目安を表にしました。

贈る相手・節目おすすめの色花材と花言葉
おじいちゃんへ青・青紫リンドウ「勝利」「正義感」、デルフィニウム「高貴」
おばあちゃんへピンク・オレンジピンクのバラ「感謝」、ガーベラ「希望」「常に前進」
還暦(60歳)赤いバラ「愛情」、赤いガーベラ「前向き」
古希(70歳)・喜寿(77歳)紫のバラ「尊敬」、アジサイ「家族の絆」
米寿(88歳)黄・金茶黄色いガーベラ「親しみやすさ」、マム「高潔」

敬老の日が長寿祝いの年と重なるなら、賀寿の色で選ぶと特別感が増します。それぞれ詳しい記事があるので、該当する方はぜひ。還暦祝いの赤い花古希・喜寿の紫の花米寿祝いの黄色い花、全体像は長寿祝いの花・プレゼント完全まとめにまとめています。

サイズの選び方(ドア用・室内用の実寸目安)

リース専門店として、サイズ選びの目安をお伝えします。

玄関ドアに飾るなら直径30cm前後。一般的な住宅のドア幅に対して、遠目にもぱっと映えるサイズ感です。室内の壁やリビングなら直径20〜25cm。近くで眺める距離感には、このくらいが上品に収まります。

施設の個室に贈るなら直径15〜20cmの小ぶりなものがおすすめです。ベッドサイドの壁やドアに掛けても圧迫感がなく、職員さんの掃除の邪魔にもなりません。実際に作っていて感じるのは、施設向けは「小さめ・軽め・引っ掛かりなし」の3点が正解だということです。

相場と予算の考え方

敬老の日の花ギフトの世間相場は、3,000円〜5,000円あたりが中心です。長寿祝いを兼ねる年なら、1万円前後まで予算を上げてしっかりしたものを贈る方も多くなります。

お花でござるでは、ご予算に応じてサイズや花材を調整して制作しています。「このくらいの予算で、リンドウを入れて」といったご相談ベースで大丈夫です。金額よりも、相手の好きな色や思い出の花を教えていただけるほうが、ずっと良いリースになります。

リース専門店の制作現場から

お花でござるのリースは、贈った先で長く安全に飾られることを前提に作っています。

たとえばワイヤーの処理。花材を土台に留めるワイヤーの端は、必ず内側に折り込んで隠します。高齢の方が手に取ったとき、指を引っかけないためです。花材はワイヤーとグルーの二重留めにして、持ち運びや掛け外しで花が落ちないように。仕上げには実際に吊るして揺らし、緩みがないか確認してから箱に入れます。地味な工程ですが、ここを省くと数年飾れるリースにはなりません。

去年の秋のマルシェで、20代の女性が小ぶりなオレンジ色のリースを選んでくれたことがありました。「施設にいるおばあちゃんの部屋に飾りたくて。軽くて水がいらないものを探してたんです」と。後日Instagramに「おばあちゃんが毎日眺めてくれてるそうです」とメッセージをいただいたときは、この仕事をやっていてよかったと心から思いました。

枯れない花は、渡した後も働き続けます。目に入るたびに、贈った人の顔を思い出させてくれる。敬老の日のリースは、そういう贈り物です。

敬老の日の花のよくある質問

敬老の日に造花は失礼になりませんか?

失礼にはあたりません。アーティフィシャルフラワーは百貨店や有名セレクトショップでもフォーマルギフトとして扱われている花材です。近くで見ても生花と見分けがつかない品質のものが主流になっています。気になる場合は、メッセージカードに「枯れないお花なので、水やりせずそのまま飾ってください」と一言添えると、意図がまっすぐ伝わります。

施設に飾ってもらうときの注意点はありますか?

まず施設に持ち込み可否を確認してください。そのうえで、名前を書いた小さなタグをリースの裏に付けておくと、行事や掃除で移動しても迷子になりません。壁に穴を開けられない施設が多いので、粘着フックで掛けられる軽さのものを選ぶこと、香料の付いた花材を避けることもポイントです。

リースはどのくらい長持ちしますか?

アーティフィシャルフラワーのリースは、直射日光と湿気を避ければ数年単位で楽しめます。お手入れは月に1回、ハンディモップやブロワーでほこりを払う程度で十分。ソラフラワーを使ったリースの手入れはソラフラワーのお手入れ方法の記事で詳しく解説しています。

敬老の日の花はいつ贈ればいいですか?

当日か、その前の土日に届くように手配するのがベストです。配送なら前日〜当日着で指定を。施設に入居されている方へは、面会の予定に合わせて手渡しするのもおすすめです。渡す瞬間の「わあ、きれい」という顔まで見られるのは、手渡しならではのご褒美です。

お花でござるのカスタムオーダー

お花でござるでは、敬老の日のリースをおひとりずつのカスタムオーダーでお作りしています。おばあちゃんの好きな色、おじいちゃんの部屋の雰囲気、施設のドアのサイズ。教えていただいた情報をもとに、世界にひとつのリースに仕上げます。

「リンドウを入れて青系で」「小さめで軽いものを」といったざっくりしたご要望で大丈夫です。マルシェの出店情報はInstagram(@ohanadegozaru)でお知らせしているので、実物を見てから決めたい方はそちらもチェックしてみてください。

いつまでもお元気で。その願いを、枯れない花の輪に込めて。