金婚式・銀婚式のお祝いに枯れない花を。両親に贈る結婚記念日ギフトの選び方
「金婚式に大きな花束を贈ったんです。母はすごく喜んでくれたんですけど、あとで聞いたら、3日おきの水替えに疲れてしもて……と」
お花でござるに届いた、結婚50周年ギフトのご相談で忘れられない一言です。金婚式の花プレゼントも、銀婚式のお祝いの花も、結婚記念日に両親へ贈り物をするなら、本当に考えたいのは「贈ったあと、両親の暮らしがどうなるか」。この記事では、金婚式に枯れない花のリースを贈るという選び方を、実際のご相談やお作りした事例とあわせてご紹介します。
冒頭のご相談には続きがあります。結婚50年のお祝いに、子どもたちみんなでお金を出し合って豪華な花束を贈った。お母さまは玄関に飾って毎日眺めていた。でも花束が大きいぶん花瓶も重く、80歳近い体には水替えがひと仕事。萎れた花を抜き、茎を切り戻し、最後はごみに出す。「せっかくもらったのに、枯らしたら申し訳ない」というプレッシャーまで背負わせてしまった、と。贈った側の愛情は本物です。だからこそ、この行き違いがもったいない。
目次
金婚式の花プレゼントで見落とされがちな視点
70代・80代の両親の暮らしと生花の負担
金婚式(結婚50年)を迎えるご夫婦は、多くが70代後半〜80代。銀婚式(結婚25年)でも50代前後です。特に金婚式世代にとって、生花のお世話は想像以上に体にこたえます。
大きな花束には大きな花瓶が必要です。水を入れた花瓶は数キロになり、シンクまで運んで洗うだけで一苦労。夏場は水が傷みやすく、2〜3日おきの水替えが欠かせません。そして1〜2週間後には、思い出の花を自分の手で処分する仕事が待っています。
お花でござるのお客さまからも「実家に花瓶がなくて、母が慌てて買いに走った」「父が一人暮らしなので、枯れた花がそのままになっていた」という声を聞きます。贈る側は一瞬、受け取る側は毎日。この差を埋めるのが、枯れない花という選択です。
銀婚式のお祝い花とユリの花粉・香り・アレルギー
もうひとつ見落とされがちなのが、花粉と香りです。お祝いの定番であるカサブランカなどのユリは、花粉が服やカーペットに付くと落ちにくく、香りも強い。閉め切ることが多い冬の室内では、香りがこもって頭痛の原因になる方もいます。
年齢を重ねると、花粉や強い香りに敏感になる方は少なくありません。同居のご家族に花粉症の方がいるお宅もあります。アーティフィシャルフラワーなら花粉も香りもゼロ。カサブランカのような大輪の花も、住まいの事情を気にせず贈れます。銀婚式のお祝いに白い花を選ぶとき、この差は大きいと感じています。
金婚式・銀婚式に贈れる枯れない花4種の徹底比較
「枯れない花」とひとくちに言っても、実は種類があります。生花も含めて特徴を比べてみます。
| アーティフィシャルフラワー | プリザーブドフラワー | ドライフラワー | 生花 | |
|---|---|---|---|---|
| 素材 | ポリエステル等の布 | 生花を特殊加工 | 生花を乾燥 | 生きた花 |
| 楽しめる期間 | 数年以上 | 1〜3年程度 | 数ヶ月〜1年 | 1〜2週間 |
| お手入れ | ほぼ不要 | 湿気・直射日光に注意 | 崩れ・色抜けに注意 | 水替え必須 |
| 玄関ドア(屋外側) | ◎ 飾れる | × 湿気に弱い | × 崩れやすい | × 不可 |
| 花粉・香り | なし | なし | なし | あり |
| 質感 | 生花に近い | 生花そのもの | アンティーク調 | みずみずしい |
アーティフィシャルフラワーの強み
金婚式・銀婚式のギフトとして、お花でござるがアーティフィシャルフラワーをおすすめする理由は3つあります。水やりが一切いらないこと。退色しにくく何年も飾り続けられること。そして丈夫で、屋外の玄関ドアにも飾れることです。
「結婚50年のお祝いが、この先もずっと飾られ続ける」。枯れる花にはできない時間の贈り方です。百貨店のギフト売り場でも正式に扱われている花材なので、目上の方への贈り物としても心配いりません。
プリザーブド・ドライ・生花との使い分け
プリザーブドフラワーは生花を加工しているので質感は抜群。ただ湿気に弱く、玄関ドアの外側には向きません。室内の飾り棚に置く小ぶりなアレンジなら良い選択です。ドライフラワーは風合いが独特で、インテリア好きなご両親なら喜ばれますが、寿命は短め。生花は「当日の食事会のテーブルに小さなブーケを添える」といった、その日だけの演出役に回すと負担になりません。
ソラフラワーという天然素材の選択肢
「造花には少し抵抗がある」という方には、ソラフラワーという道もあります。ソラという植物の茎を薄く削いで花の形にした、タイの手仕事による天然素材の花。木のようなあたたかい風合いで、枯れる心配もありません。詳しくはソラフラワーはギフトに最適?結婚祝い・長寿祝いに贈る枯れない花リースにまとめています。
結婚50周年ギフトに玄関ドアのリースという贈り方
花束・アレンジとの違い
花束やアレンジメントを受け取ったとき、最初に困るのは「どこに置くか」です。テーブルの上は食事の邪魔になり、床に置けば掃除のたびに動かす。花瓶や置き場所の確保は、贈られた側の仕事になります。
リースは壁やドアに掛けるだけ。床面積をまったく使いません。そして玄関ドアに飾れば、出かけるたび、帰るたびに目に入る。「結婚50年の記念が、毎日の暮らしの中に居場所を持つ」。この点で、リースはお祝いの飾り方として理にかなっています。丸い形が「終わりのない円」=永遠の象徴であることも、長年連れ添ったご夫婦への贈り物にぴったりです。
金婚式のゴールド系リース、銀婚式のホワイト×グリーンリース
お花でござるで金婚式向けにお作りしたのは、山吹色のダリアを主役に、オレンジのバラとゴールドに色付けした実ものを合わせたリースでした。金婚式だからと金色一色にすると、意外と重たく見えてしまうんです。ゴールドは実ものやリボンで「差し色」として効かせ、花は黄色〜オレンジの暖色でまとめる。これが上品に仕上げるコツだと思っています。
銀婚式のご依頼では、白バラとホワイトアジサイにシルバーグリーンのユーカリを合わせました。シルバー=銀色の素材を探すより、白い花と銀葉の植物で「シルバーの空気感」を作るほうが、玄関に馴染みます。お届け後、「25年前のブーケを思い出したと妻が泣いていました」とご主人からメッセージをいただいて、こちらまで胸が熱くなりました。
カスタムオーダーで叶える「両親の思い出の花」
金婚式・銀婚式のオーダーで多いのが、「結婚式のブーケと同じ花を入れてほしい」というご要望です。以前、「50年前の母のブーケがスズランだったので、どこかに入れられませんか」というご相談がありました。古いモノクロの結婚写真を一枚だけ送っていただき、ゴールド系のリースの足元に、小さなスズランをそっと忍ばせて。お渡しの際、お母さまが真っ先にスズランに気づかれたそうです。
思い出の花、お庭で育てている花、お母さまの好きな色。既製品にはない一点を、予算に応じてお作りします。マルシェ出店時に実物の質感を確かめてからご相談いただくのも大歓迎です。
金婚式・銀婚式の基礎知識【年数別名称一覧】
結婚記念日の名称は、年数を重ねるごとに素材が硬く、価値あるものへ変わっていきます。夫婦の絆が強くなっていく様子を表したものです。
| 年数 | 名称 | テーマ・色 |
|---|---|---|
| 10年 | 錫婚式(アルミ婚式) | 柔らかさと美しさ |
| 15年 | 水晶婚式 | 透明な信頼 |
| 20年 | 磁器婚式 | 年月で増す価値 |
| 25年 | 銀婚式 | 銀・ホワイト |
| 30年 | 真珠婚式 | パール |
| 35年 | 珊瑚婚式 | サンゴ・ピンク |
| 40年 | ルビー婚式 | 深い赤 |
| 50年 | 金婚式 | 金・ゴールド |
| 60年 | ダイヤモンド婚式 | 最も硬い絆 |
銀婚式は結婚25年、いぶし銀のような落ち着いた美しさを銀色に込めたお祝い。金婚式は結婚50年、金色に輝く豊かさを称える節目です。どちらも欧米から伝わった風習で、日本では明治期に広まったとされています。色が決まっているぶん、花選びの軸も立てやすいお祝いです。
記念日にふさわしい花と花言葉
金婚式向けの花
金婚式はゴールド、つまり黄色〜オレンジの暖色が主役です。
| 花材 | 花言葉 | 金婚式に合う理由 |
|---|---|---|
| ひまわり | 「憧れ」「あなただけを見つめる」 | 50年連れ添った夫婦の姿そのもの |
| バラ(オレンジ) | 「絆」「信頼」 | 記念日の主役にふさわしい華やかさ |
| 胡蝶蘭(黄) | 「幸福が飛んでくる」 | 格式があり、あらたまった贈り物に |
| マリーゴールド | 「変わらぬ愛」 | 小ぶりでリースの脇役に効く |
個人的にいちばん好きなのは、ひまわりの「あなただけを見つめる」。50年間おたがいを見つめてきたご夫婦への花言葉として、これ以上のものはないと思っています。
銀婚式向けの花
銀婚式は白と銀。清らかで凛とした配色です。
| 花材 | 花言葉 | 銀婚式に合う理由 |
|---|---|---|
| バラ(白) | 「深い尊敬」「純潔」 | 25年の敬意をまっすぐ表せる |
| カサブランカ | 「祝福」「高貴」 | 大輪の白が主役級。造花なら花粉の心配なし |
| トルコキキョウ(白) | 「優美」「永遠の愛」 | 「永遠の愛」が記念日の意味と重なる |
| アジサイ(白) | 「家族の絆」 | ふっくらした質感でリースが豊かになる |
結婚記念日の両親への贈り物マナーと予算相場
相場の目安と兄弟姉妹での折半
子から両親への金婚式・銀婚式の花ギフトは、1万円〜3万円前後が目安とされています。金婚式は50年に一度の大きな節目なので、少し奮発する方が多い印象です。
おすすめは、兄弟姉妹での折半。一人あたりの負担を抑えながら、ワンランク上の贈り物ができますし、「子どもたち全員から」という形そのものが、ご両親にとって何よりのプレゼントになります。お花でござるへのご相談でも、「姉と2人で」「兄弟3人の連名で」というケースがとても多いんです。
避けたい花・のし・渡すタイミング
お祝いの花では、鉢植えの生花(「根付く=寝付く」を連想させる)、菊や白一色のアレンジ(弔事を連想させる)は避けるのが無難です。ただし銀婚式の白は「白×グリーン」「白×シルバー」のように色を重ねれば、お祝いらしい華やかさになるので心配いりません。
のしを掛ける場合は、紅白の蝶結びで表書きは「金婚式御祝」「銀婚式御祝」または「御祝」。渡すタイミングは結婚記念日当日がいちばんですが、家族が集まる食事会の席で渡すのも喜ばれます。リースなら日持ちの心配がないので、集まれる日に合わせて早めに用意しておけるのも利点です。
両親へのメッセージ文例
花に添えるひと言があるだけで、贈り物の重みが変わります。子から両親へ3パターンと、競合記事にはあまりない「孫連名」の文例をご紹介します。
感謝を伝えるシンプルな文例。
「お父さん、お母さん、金婚式おめでとう。50年間おつかれさまでした。ふたりの背中をずっと見て育ちました。これからも仲良く、元気でいてください。」
思い出に触れる文例。
「銀婚式おめでとう。私が小さいころ、ふたりで台所に立っていた姿を今でも覚えています。25年の毎日の積み重ねを尊敬しています。」
枯れない花に想いを重ねる文例。
「金婚式おめでとうございます。このリースの花は枯れません。ふたりの50年がこれからも色あせないように、という気持ちを込めて選びました。玄関に飾ってください。」
孫連名の文例。
「おじいちゃん、おばあちゃん、けっこん50ねんおめでとう! ずっとげんきでいてね。また あそびにいくね。(孫一同より)」
孫の名前を連ねたメッセージカードは、ご両親にとって花以上の宝物になります。小さいお孫さんがいるなら、ひらがなの直筆を添えるのがおすすめです。
よくある質問
Q. アーティフィシャルフラワーを記念日に贈るのは失礼になりませんか?
なりません。上質な布素材で作られた花材で、百貨店やホテルの装花にも使われています。「水替えの負担をかけたくなくて選んだ」と一言添えれば、気遣いまで伝わる贈り物になります。
Q. お手入れは何をすればいいですか?
ほこりが気になったら、ハンディモップや柔らかい筆でさっと払うだけです。水やりも植え替えもいりません。
Q. どのくらいの期間きれいに飾れますか?
直射日光の当たり続ける場所を避ければ、数年単位で美しさを保てます。屋外の玄関ドアでも問題なくお使いいただけます。
Q. 生花と組み合わせて贈ってもいいですか?
とても良い組み合わせです。お祝いの食事会当日は小さな生花のブーケを、長く残る記念にはリースを。「その日の華やかさ」と「これからの毎日」を両方贈れます。
Q. 両親の家は賃貸ですが、玄関ドアに飾れますか?
飾れます。マグネット式や吸盤式のフックを使えば、ドアに穴を開けずに取り付けられます。詳しい方法は玄関ドアにリースを飾る方法。賃貸・マンションでも傷つけず落とさない取り付け方で解説しています。
まとめ
金婚式・銀婚式の花選びで大切なのは、贈った瞬間の華やかさに加えて「そのあと両親の毎日がどうなるか」まで考えることです。水替えも花瓶も処分もいらない枯れない花のリースなら、70代・80代のご両親に負担をかけず、結婚50年・25年の記念を玄関に飾り続けてもらえます。
金婚式にはゴールドを差し色にした暖色のリースを、銀婚式には白と銀葉のリースを。思い出の花を入れたい方は、カスタムオーダーでご相談ください。敬老の日など、同じ親世代への花ギフトは敬老の日に花のリースを。おじいちゃん・おばあちゃんに贈る枯れないギフトも参考になります。
50年、25年という時間への「ありがとう」を、枯れない形で。お花でござるがお手伝いします。

大手銀行員や学童保育所指導員、情報新聞紙の記者兼編集者、都内にある造花専門店での受付など、さまざまな業種に勤務。
現在は2児の母をやりながら、アーティフィシャルフラワーを使用したリースを作り、イベント出展やネット販売しています。
【保有資格】
・フラワーデコレーター2級ライセンス
・保育士

