ソラフラワーリースの魅力と選び方。枯れない天然素材で玄関を飾る
「ソラフラワーってアーティフィシャルフラワーと何が違うんですか? 玄関に飾っても大丈夫ですか?」
お花でございるに届く相談の中で、ここ最近ぐっと増えてきた質問のひとつです。ネットで見かけて気になっているけれど、どんな素材なのかよくわからない。アーティフィシャルフラワーと並んで売られているのに、なぜ「天然素材」と書いてあるのか、というところで混乱している方も多い印象があります。
ソラフラワーは、植物由来の天然素材でありながら、枯れません。矛盾しているようで、これが成り立つのがソラフラワーの面白いところ。生花でもドライフラワーでもない、独自の存在感があります。
お花でございるでは、アーティフィシャルフラワーのリースにソラフラワーを組み合わせた商品を制作しています。実際に手を動かして気づいたこと、お客さまからいただいた声も含めて、ソラフラワーリースの魅力と選び方をまとめました。
目次
ソラフラワーとは? タイの天然素材が生んだ「枯れない花」の正体
ソラフラワーは、インド・バングラデシュ・タイの湿地帯に自生するソラの木(学名 Aeschynomene aspera)を原料にした花材です。ソラの木の茎には、スポンジのように柔らかく軽い白い芯があります。この芯を薄く削り出して花びらの形に成形し、一輪ずつ丁寧に組み上げていきます。
機械では作れません。職人が専用の道具を使って薄く薄く削る作業を繰り返す。だから一輪一輪に微妙な個体差があって、完全に同じ形のものは存在しない。そのわずかなゆらぎが、ソラフラワー独特の柔らかさと温かみの正体です。
ドライフラワーとの違いをよく聞かれますが、出発点がまったく違います。ドライフラワーは生花を乾燥させたもの。ソラフラワーは木を削って成形したもの。素材の由来が根本から別物です。色が似ていることや、どちらも「枯れない」という点で混同されやすいのですが、作り方も触り心地もまったく異なります。
天然素材100%・生分解性という素材特性も、ソラフラワーの大きな特徴のひとつ。プラスチックを一切使わずに作られているため、廃棄するときも土に還ります。サステナブルな選択肢として注目されることも増えてきました。
ソラフラワーリースを選ぶ5つの理由
枯れない・水やり不要で、玄関がいつも美しい
水やりがいりません。花びらが落ちてきません。お世話という概念がないぶん、飾り続けることへのハードルがぐっと下がります。玄関ドアに掛けたその日から、手を加えなくてもずっと同じ美しさを保ち続けられる。「花を枯らしてしまうのが苦手で……」という方に、一番よく選んでいただいています。
アロマオイルを吸わせて、香るインテリアになる
ソラの木の芯は多孔質構造をしています。無数の細かい穴がオイルをゆっくりと吸収し、少しずつ空気中に放散してくれます。好みのエッセンシャルオイルを2〜3滴たらすだけで、玄関を開けるたびにふわっと香るリースになります。補充の目安は2〜3週間に一度。ディフューザーとインテリアが一つになったような使い方ができます。
アーティフィシャルフラワーと組み合わせると、質感に奥行きが生まれる
これは、実際に作るようになって初めてわかったことです。アーティフィシャルフラワーだけで構成したリースに、ソラフラワーを一輪加えると、空気が通るような抜け感が生まれます。人工素材の均一な美しさに、ソラフラワーのわずかな個体差と白さが混ざることで、全体がやわらかく、軽く見えるんです。制作者として発見したこのバランスが、お花でございるのリースの核になっています。
軽くて壁・ドアへの負担が少ない
直径30cmのリースでも、ソラフラワーを組み合わせた仕上がりは驚くほど軽い。フックやピンへの負担が少なく、賃貸の石こうボード対応のフックでも安心して掛けられます。「大きいリースは重そうで不安だった」というお客さまにも、手に取っていただいてその軽さに驚かれることが多いです。
天然由来だから、贈り物に選びやすい
化学的な素材を気にする方へのギフトとして選ばれることが増えています。「できるだけ自然なものを贈りたい」という方に、天然素材のリースという選択肢はちょうどいい。お子さんのいるご家庭への新築祝いや、体調を気にかけている方へのギフトとして選ばれることが多いです。
お花でございるが実際に作ってみてわかったこと
ソラフラワーを初めて手に取ったとき、思っていたより軽くて驚きました。写真や画面越しでは「もう少し重みのある素材」だと思っていたのですが、一輪持ち上げても手のひらにほとんど重さを感じない。それくらい軽い。そして、思っていたより柔らかい。
リースに組み込む作業では、グルーガンとの接着に少しコツがいります。素材が多孔質なのでグルーを多くつけすぎると染み込んでしまい、固定が甘くなることがある。薄く、素早く、位置を決めてから接着する。このやり方を覚えるまで、最初の数回は少し苦労しました。アーティフィシャルフラワーとは接着の感触がまるで違うので、初めて扱う方はそこで戸惑うかもしれません。
形のコントロールにも、独特の難しさがあります。ソラフラワーは手で軽く押すだけで形が変えられる素材です。これはメリットでもあって、花びらを少し開いたり傾けたりして、一輪一輪に表情をつけられる。ただし、その分リース全体に組み込んだ後で形が崩れることもある。持ち運びや梱包の際には丁寧に扱う必要があります。
アーティフィシャルフラワーだけのリースと、ソラフラワーを混ぜたリースを並べると、印象の違いがはっきりわかります。アーティフィシャルのみのリースはきれいにまとまっていて清潔感がある。ソラフラワーを加えたリースは、同じ花材を使っていても「どこか息をしている」ような感覚がある。ナチュラル感、というより「素材が生きている感じ」とでも言えばいいのか。この感覚を言葉にするのが難しいのですが、マルシェで実物をご覧いただいたお客さまに「あ、これです、この感じ」と反応していただけることが多いです。
お客さまからいただいた声で印象に残っているのが、「玄関に飾ったら来客のたびに『この白い花は何ですか?』と聞かれる」というもの。もう一件は、「以前ドライフラワーのリースを使っていたけれど、パリッとした感触が苦手だった。ソラフラワーは柔らかくて触り心地がいい」という感想でした。見るだけでなく、触れるインテリアとして選ばれているんだな、と感じています。
だからお花でございるは、ソラフラワーをリースの主役としてではなく、アーティフィシャルフラワーに混ぜる「空気感の素材」として使っています。全部ソラフラワーにするより、一部に使うほうがナチュラルさと耐久性のバランスがちょうどいい。この配分を見つけるまでに、試作を何度も繰り返しました。
ソラフラワーリースの選び方
サイズの目安(飾る場所で変わります)
| 飾る場所 | 推奨サイズ | 備考 |
|---|---|---|
| 玄関ドア(内側) | 直径25〜35cm | ドア幅の1/3を目安に |
| リビングの壁 | 直径30〜40cm | 視線の高さより少し上に |
| 寝室・書斎 | 直径20〜25cm | 小ぶりが圧迫感なく馴染みやすい |
サイズで迷った場合は、飾りたい場所の写真とともにカスタムオーダーからご相談いただければ、一緒に考えます。「扉の幅が広くて、どのサイズが合うかわからない」というご相談も歓迎です。
色・トーンの合わせ方
ソラフラワーはナチュラル(生成り)・ホワイト・染色済みの3パターンに大別できます。一番よく使われるのはホワイトとナチュラルの中間色。インテリアの基調色に合わせて選ぶと馴染みやすいです。
白壁が多い部屋にはホワイト系がすっきり合います。木目調の家具が多い部屋には生成りのナチュラル系のほうが、素材感が揃う感覚で自然に馴染む。迷ったらナチュラル系を選んでおくと、どんな空間にも浮かずに置けます。
季節ごとに切り替えるより「通年使える白ベース+グリーン」のベースを決めて、差し色で季節感を出す方法が、長続きするおすすめの使い方です。
通年使いかシーズナルか
ソラフラワーは染色のバリエーションが豊富なので、桜色・ラベンダー・テラコッタなど季節感のある色でシーズナルなリースも作れます。ただ、通年飾ることを前提にするなら、白やナチュラルのベースに差し色を少し、という構成が一番飽きません。カスタムオーダーで季節ごとの色みにも対応しています。
飾る場所と注意点
玄関(ドアの内側に飾るのがベスト)
ソラフラワーは天然素材です。屋外の環境、つまり雨・湿気・直射日光には弱い。玄関ドアに飾るなら内側がおすすめです。内側に飾ることで素材が長持ちし、雨の日でも安心。賃貸でも使いやすい石こうボード対応のフックが各種出ているので、壁を傷つけずに掛けられます。
リビング・寝室・書斎
室内であれば、どこでも飾れます。ただしエアコンの風が直撃する場所は避けてください。強い風が当たり続けると、ソラフラワーの花びらがわずかに変形することがあります。飾る高さは視線より少し上が目安。部屋に入ったときに自然と目に入る位置に飾ると、インテリアとして機能しやすいです。
屋外・直射日光は要注意
玄関ドアの外側(屋外)への設置はおすすめできません。雨や湿気で素材が変形し、直射日光で退色が進みます。「雨の当たらない軒下なら大丈夫ですか?」と聞かれることがありますが、雨を防げても直射日光が数時間当たる場所では、退色のリスクがあります。屋外に飾りたい場合は、アーティフィシャルフラワーのみのリースのほうが適しています。
デメリットを正直にお伝えするのは大事だと思っています。知らずに屋外に飾って傷んでしまうより、最初から「内側に向いた素材です」とお伝えするほうが、長く使っていただけます。
お手入れと長持ちのコツ
水洗いはNGです。水分を与えると素材が変形したり、カビの原因になったりします。霧吹きも同様に避けてください。
ホコリが気になるときは、柔らかい筆かエアダスターで月に1回程度払うだけで十分。強くこすると花びらの形が崩れることがあるので、やさしくなでるように払います。
アロマオイルを補充する場合は、2〜3週間に1〜2滴が目安。入れすぎると素材が変色することがあるので、少量ずつ様子を見ながら足していくほうが安心です。
直射日光・高湿度の場所を避けることが、一番シンプルな長持ちのコツ。耐用年数の目安は、室内で直射日光を避けた管理で2〜3年ほどです。永遠に持つわけではありませんが、適切な場所に飾ることで十分長く使えます。年数が経って傷んできた場合は、パーツを差し替えてリメイクする方法もあります。カスタムオーダーでご相談いただければ対応できます。
ソラフラワー・アーティフィシャルフラワー・ドライフラワーを比べてみると
「どれを選べばいいかわからない」というご相談をよくいただきます。それぞれの特徴を一覧にまとめました。
| 比較項目 | ソラフラワー | アーティフィシャルフラワー | ドライフラワー |
|---|---|---|---|
| 素材 | 天然(ソラの木) | 人工(布・ポリエステル等) | 天然(生花を乾燥) |
| 触感 | 柔らかく軽い | ソフト〜硬め(種類による) | パリッとした乾燥感 |
| 耐久性 | 2〜3年(室内管理) | 3〜5年以上 | 1〜2年(崩れやすい) |
| 屋外使用 | 不可 | 可(グレードによる) | 不可 |
| 香り | アロマ補充で楽しめる | 不可(素材的に吸収しない) | 花の香りが残ることも |
| お手入れ | 月1回程度のほこり払い | 月1回程度のほこり払い | 丁寧な管理が必要 |
| ギフト向け | ◎ 天然素材として喜ばれる | ◎ 長持ちで安心感がある | △ 繊細で扱いに注意が必要 |
お花でございるでは、ソラフラワーとアーティフィシャルフラワーを組み合わせたリースを制作しています。天然素材の柔らかさと空気感、人工素材の耐久性と豊富な色の展開。それぞれの長所を一つのリースに活かす設計を心がけています。どちらか一方ではなく、組み合わせることで生まれる質感があると、実際に手を動かして作り続けてきた実感があります。
ギフトに贈りたい。シーン別・ソラフラワーリースの選び方
新築祝い・引っ越し祝い
「生花は枯れてしまうし、鉢植えは世話をかけてしまうかもしれない」という贈り手の不安を解消できるのが、枯れない花のリースです。新しい住まいの玄関に、最初から長く飾れるものを贈る。インテリアになるプレゼントとして選ばれることが増えています。
新居のインテリアになじみやすいのはホワイト・ナチュラル系。大きめのサイズ(直径30cm前後)を選ぶと、贈ったときの存在感が出ます。
結婚記念日・誕生日
「枯れない花=変わらない気持ち」という言葉は、記念日の贈り物にぴったりはまります。花束は一週間で終わりますが、リースは飾り続けられる。その年の記念日を思い出させてくれるものが、部屋に残ります。
好きな色やお部屋の雰囲気に合わせてカスタムオーダーができるので、「贈る相手が好んでいる色に合わせてほしい」というリクエストにも対応できます。
長寿のお祝いに
「ずっと元気でいてほしい」という気持ちと「枯れない花」の文脈は、長寿祝いと自然につながります。お手入れの手間がないことも、高齢の方へのギフトとして選びやすい理由のひとつです。
還暦・古希・喜寿・米寿と、長寿のお祝いにはそれぞれシンボルカラーがあります。ソラフラワーは染色のバリエーションがあるので、お祝いの色に合わせたリースを作ることができます。
→ 各長寿祝いのリース選びについては、こちらもご参考にどうぞ。
お花でございるのソラフラワーリース
リース専門店として、ソラフラワーをアーティフィシャルフラワーと組み合わせたオリジナルリースを制作しています。どちらか一方だけでは出せない質感を、組み合わせによって作り出す。それがお花でございるのソラフラワーリースの特徴です。
既製品とカスタムオーダー、どちらの形でも選んでいただけます。贈り物に使う場合は、飾る場所・お部屋の雰囲気・ご予算をお知らせいただければ、一緒にぴったりの一つを考えます。
マルシェ出店時には実物を手に取っていただけます。写真や画面越しでは伝わりにくいソラフラワーの柔らかさと軽さを、直接感じていただける機会です。出店情報はInstagramで告知しています。
よくある質問
ソラフラワーとドライフラワーの違いは何ですか?
素材の出発点が違います。ドライフラワーは生花を乾燥させたもの、ソラフラワーはソラの木の芯を削って成形したもの。花の形はしていますが、もともとの素材がまったく別です。ドライフラワーに比べて崩れにくく、色落ちもしにくいのが特徴です。
玄関ドアの外側には飾れますか?
おすすめできません。雨・湿気・直射日光にさらされると、退色や形崩れが起きます。玄関ドアに飾る場合は内側をおすすめしています。雨の当たらない軒下でも、直射日光が数時間当たる場所は避けてください。
アロマオイルは何を選べばいいですか?
基本的にはお好みのエッセンシャルオイルで大丈夫です。合成香料より天然由来のエッセンシャルオイルのほうが素材に馴染みやすいので、お花でございるでは天然系をおすすめしています。
水やりや霧吹きは必要ですか?
不要です。水分を与えると素材が変形したり、カビの原因になったりするので、水は絶対に避けてください。
寿命はどのくらいですか?
室内で直射日光を避けた環境での管理であれば、2〜3年が目安です。飾る場所や環境によって変わりますが、適切な環境であればしっかり長持ちします。
まとめ
ソラフラワーは天然素材でありながら枯れない、独自の花材です。アロマを楽しめる、アーティフィシャルフラワーと組み合わせることで質感に奥行きが生まれる、軽くて扱いやすい。玄関インテリアとして、またギフトとして、選ばれる理由がある素材です。
ただし屋外は不向き、水は厳禁、耐用年数は2〜3年。この特性もきちんと知ったうえで、長く使い続けられる一つを選んでほしいと思っています。
サイズ・色・素材の組み合わせに迷ったら、カスタムオーダーでご相談ください。枯れない花だから、日々の暮らしに長く寄り添えます。

大手銀行員や学童保育所指導員、情報新聞紙の記者兼編集者、都内にある造花専門店での受付など、さまざまな業種に勤務。
現在は2児の母をやりながら、アーティフィシャルフラワーを使用したリースを作り、イベント出展やネット販売しています。
【保有資格】
・フラワーデコレーター2級ライセンス
・保育士

